今回は‘‘「Think clearly」人生をよりよくする思考法‘‘のいくつかを紹介したいと思います。
この記事を読み、もう少し読みたい。そう思った方は続きはご自身で読んでみてください。
その行動があなたの人生を大きく変える一歩になるかもしれません。
目次(押すとジャンプします)
著者やあらすじ
この本には最新の学術研究から導かれた、人生をよりよくするための52の思考法が書かれています。「52」も実践できないと思う方もいらっしゃると思います。
安心してください! この本はすべての方法を実践する必要が無いのです。ご自身で読み、「これは自分でも実践できそうだな」と思ったところだけ読めばいいのです。
それが一個でも二個でも構いません。お勧めの読み方は良いなと思う箇所をスマホなんかに簡単にメモをすることです。あとですぐに読みかえすことができます。
これはあくまでも「思考法」です。人間は大昔から「ひとつの原則、法則」によって人生を定義づけようとしてきました。最近では、医療や政治、経済やスポーツなどの様々な場面で「ひとつの考え方」では定義できないと認められています。
どんなに時代が変化しようと一歩前に進み何かを「考える」ときはいくつもの「考え方」が必要になります。この思考の道具箱を一冊にまとめたのが本書になります。
著者
著者は「ドフ・ロベリ」で作家で実業家でもあります。1966年にスイスで生まれました。
スイスの航空会社で最高財務責任者を歴任後にビジネス書を要約を提供する会社「getAbstract」を設立しています。
その後は執筆活動を通して「シュピーケル」など数々のベストスラー作家で、著者累計250万部売り上げています。
彼はこの本についてこう言っいます。
これがあれば、人生はきっと上向いていく。「思考の道具箱」は、雑多な知識よりも、お金よりも、コネよりも、人生にとって大切なものである。そこで私は数年前から、これまで自分が使用してきた「思考の道具箱」をまとめることにした。どれも自信を持ってお勧めできる道具ばかりだ。こうした道具箱を使うようになってから私の人生は上向きになったのだ。ここでお伝えする「52の思考法」は、それによって「人生が絶対うまくいく」と約束はできないにしても、間違えなくあなたの人生がうまくいく可能性を高めてくれるはずだ。 ドフ・ドベリ
出来上がった「道具箱」の中にあるもの
これは何をもとに作られたのか疑問に持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここには、今や私たちが忘れかけている古代の伝統的な思考法から
最新の心理学研究の結果、ストア主義、哲学、投資家の思考に
至るまでたくさんの人生のコツが書かれています。
今回ご紹介するのは私なりに抜粋し選んだものです。
この記事をそのまま参考できるよう書きますが、原文を読みたい方は
ご自身でじっくり熟読してみて下さい。
1 大事な決断をするときは、十分な選択肢を検討する
あなたはもし、100名の応募があった中から一人だけ秘書を雇うとしたらどんな方法で選びますか?
一人の面接が終わるころに合否を判断しなければいけません。最初に印象の良い人を選んだ場合、もっと優秀な人がいたかもしれません。
逆に最後の五人くらいから選んだ時、最も有能な人を採用できると思いますか?そこで使われるのが数学者の間で有名な「秘書問題」です。
もしかしたら採用した人は応募者の中で最高の人でないかもしれません。
それでも良い秘書を雇うのとき統計的にこの方法を上回る結果はありません。
この37という数字は何でしょうか?
それは、応募者数100を数学定数e(2.718)で割った数です。
秘書問題が我々の人生にもたらすこと
選択肢を多く持つということです。
この世界はとても広く、様々なサンプルが存在します。
そんな数多な選択の中からある指標を示してくれるかもしれません。
渡したがたくさんの方法を試さないことには理由があります。
それは試すことは「労力」が必要だからです。
この本では、そのことについてこう書かれています。
私たちが抽出するサンプル数は少なすぎて全体を代表していないにも関わらず、それだけの情報をもとに性急に決断を下してしまう。現実を反映しない間違ったイメージを作り上げ、広い世界の2、3種類のサンプルを試しただけで、人生のパートナーや、理想の仕事や最適な居住地を見つられると信じている。
もしこれを読んでる方が何かを始めたり、選択に迷ったとき
ぜひ多くのサンプルから選択するよう心掛けてみてください。
2 簡単に頼みごとに応じることはやめよう
あなたは人の頼み事をつい引き受けた経験はありませんか?その中で引き受けた後に腹立たしさを感じたことはどれくらいありますか?
人には昔から恩を受けたら返すという本能が備わっています。
私たちは血のつながりも無い他者と、強力し合い、生活を豊かにするという目標に向け活動しています。これを「互恵的利他主義」といいます
これにはある二つの危険があると言います。
- 他者からの好意は返す義務を感じ、頼み事を断れなくしてしまう。
- 無意識のうちに嫌な頼み事も正当化しようと最もらしい理由を作ってしまう。
時間には限りがあります。生き物の本能である「引き受ける」
という行為は一見しょうがないようないように見えますが対処方法が存在します。
頼みごとを断る方法
ウォーレン・バフェットのビジネスパートナーであるチャーリー・マンガーが使っている手法で
「五秒間ルール」というものがあります。
頼みごとをされたときにその頼みごとを引き受けるか検討する時間を
きっかり5秒とするというルールです。
この方法でみんなから好かれるよりは、自分の時間を奪われるよりはいいはずです。
寧ろあなたの毅然とした態度に尊敬すらするかもしれません。
3 失敗から学習する
今までの人生を振り返ってみてください。
後悔はありませんか?その後悔には必ず学びがあります。
それを本書では、ある旅客機になぞらえて説明しています。
簡単に言いますと、数々の墜落の上で今の安全な飛行機が存在しているということです。
あの有名な「ハドソン川の軌跡」では、サレンバーガー機長がこう言葉を残しています。
現在の飛行に関するあらゆる知識や規制や手続きはすべて、どこかで誰かが墜落した事故から学んだ知識である。
「失敗からの学習」は人生のあらゆる場面でも生かせるものだと思います。
今何かに後悔しているあなた、そこから何を学び、次に生かせるのか考えてみてください。
そして今後失敗をしてもか必ず得られるものがあるのではないでしょうか。
「自分にとって都合の悪い現実」こそ受け入れるべきなのです。
自分の足りないところや失敗や躓きを受けいれるにはどうしたらよいか?
正直な話、自分の無力さや非力さを認めることは難しいことです。
人はみな助け合って生きています。
人生における良いパートナーや良い友人というのは、良い部分も悪い部分も認めてくれる人です。
そんなあなたにとって大切な存在の人に真実を訪ねることです。
最初は受け入れがたいことでも、その姿勢が時が経つにつれて考えともに変化するはずです。
大事なことは「失敗」の原因を突き止め、「失敗」を無くす努力をすることです。
あなたも自分のフライトレコーダーを作るべきなのです。
4 「勝つこと」ではなく「負けないこと」が大切
スポーツの世界でもいえることですが、アマチュアの世界見てみると
失点のほとんどはミスから生まれます。
例えばサッカーで言うと、ゴール前の決定的場面で外す。パスミスから失点する。
でもプロを想像してみてください。より優れたプレーヤーほどミスがありません。
ここでプロとアマチュアの大きな違いが分かります。
プロは「得点を取って勝つ」がアマチュアは「失点して負け」ます。
時には「ミスを避ける」ことが勝利への近道の場合もあります。
負けないことを人生に活かすとしたら?
幸せとは何かと聞かれたとき具体的に答えが浮かびますか?
大抵の人は道徳的なことしか言えないのではないでしょうか。
それとは対照に「何が幸せを損なわせるか?」、「何があなたの人生を脅かすか?」
この質問なら具体的に出てきませんか?
幸せにしない「何か」は私たちの経験から分かることです。
アルコール依存、薬物、ギャンブル、浮気、たばこ。
自分のコントロールする中で「自分の人生の質低下させるもの」を取り除くことです。
優れた投資家や長期的に成功している人たちに共通している点は
何を手に入れたいかではなく、無いを避けるべきかを考えているという点です。
5 自分の感情に従うことをやめよう
あなたはいまどんな感情を持っていますか?
イライラ、楽しい、疲れた、落ち込む、幸せ、
人はそれぞれ感情が揺れ動いています。
ドイツでは感情を表す形容詞は色よりも多いと言います。
それにも関わらず、私たちは自分の感情を正確に言葉で言えますか?
なぜ難しいのか。あなたの語彙が少ないのではありません。
自分の感情とはそれほど、不正確だからです。
そんな不正確な自分の感情には流されないことが大切だということが述べられています。
感情とはなんなのか?
著者は感情を「飛んでは去っていく鳥のようなもの」と言っています。
鳥は良い鳥も悪い鳥もやってきます。
それが長く居座るのか、すぐ飛んでいくのかはそれぞれです。
感情とは自分とは切り離して考えるべきなのです。
本書では「感情」とのうまい関係により人生をよりよいものしようということが書いてあります。
6 本音を出しすぎないようにしよう
あなたは「オープンな人」が好きですか?
今やいろんなセミナー、面接、本には
「自分のありのまま」をだしてオープンな人付き合いをしようというのを見かけます。
でも、実際にはどの程度自分のことをさらけ出せば良いと思いますか?
なんでもかんでも自分のことを言うのはどうかと思います。
周囲に不快感を与えないことが大前提です。
本音をさらけ出さないほうがいい理由があります。
- 自分のことを本当に理解していないから
- 自分の心の内を語っても尊敬は得られない
- 自分を滑稽に見せ、周りから攻撃されやすくなる
ではこれらを踏まえ生活にどう生かしたらよいのか?
それは「職業上の外向けの人格」を作り上げることです。
嘘をつけというのではなく、本音を出しすぎず、約束したことを守り、
あなた自身の信条に従うだけです。それ以外のことを他人は気にしないのです。
本音は自分の中にしまい込み、パートナーや信頼のおける人やメモ帳に記せば十分なです。
7 貯蓄をしよう
あなたは年収がいくらあった時幸せですか?
経済学者が「限界効用逓減の法則」と呼ぶものがあります。
これは、ものが多ければ多いほどその価値が薄れていくという現象です。
これをお金に置き換えたとき、「お金はどのくらい幸せを感じさせますか?」
別な言い方をすると、年収がいくらあれば追加収入をもらっても幸福度が変わらないということです。
この本にある研究によると人は1千200万円以上の年収になったとき、お金による幸福度はそれ以上、上がらないと言います。
お金との上手な付き合い方
- ある程度の貯蓄をすること
- 所得額や資産額のわずかな変動に、いちいち反応しないこと
- 裕福な人と自分を比較しないこと
- もしあなたがお金持ちでも質素な生活を送ること
幸せとはと聞かれたとき、本当の成功とは経済的なところではありません。
よい人生を手に入れられるかどうかは「お金以外の要素」でき決まります。
ある程度の貯蓄が出来たら、お金以外の要素に力を注ぐのはいかがでしょうか?
8 自分と波長の合う相手を選ぶ
久々の実家に帰省するとき、よく町が変わっているなんてことはありませんか?
「こんなところに店が立ったんだ。」、「こんな店があったっけ?」
繰り返し訪れていると気づかないのに、久しぶりに訪れたら変わっていた場所は見たことはないでしょうか。
あなた自身はどうでしょう。時間の流れによりどのくらい変わりましたか?
私たちの好みは驚くほど変わりやすい
ダニエル・ギルバードの行った研究があります。
A、10年前のあなたが好きなバンドは?今そのバンドにいくらのチケットを払えますか?
B、今のあなたが好きなバンドは何ですか?10年後あなたはそのバンドのチケットをいくらで買えますか?
結果は支払うと予想した額はAよりもBの方が61%も高かったのです。
これが私たちの好みがいかに変わりやすいかを示した研究でした。
9 目標を立てよう
人生の幸福度を測る指針として、ある研究が行われました。
アメリカの研究チームが行った研究
17歳と18歳の学生に「経済的な成功」をどのくらい重視するか?と質問し、「(a)重要ではない」「(b)少し重要」「(c)非常に重要」「(d)経済的な成功は不可欠の四つから選んでもらう。数十年後に、その学生たちが実際に得ている「収入」と人生に対する「幸福度」を調べた。
結果は、若いころに経済的な成功を望んでいた人の方が収入が高かったのです。
これは目標というのが重要だと裏付けられた結果です。
さらに、若いころに目標を掲げ、それを達成した人は人生に対する満足度も高い結果でした。
経済的な成功を得られなかった人は人生に不満を持っている人が多かったのです。所得の高さは人生の幸福度とは関係なく、目標が達成できたかどうかで人の幸福度は決まるのです。
なぜ、「目標」がこれほど人生の幸福度に関わるのか?その答えは、目標を持っている人ともっていない人の違いにあります。
その違いとは、「努力」の有無です。努力は人に正しい判断をさせ、迷いがなくなります。
10 嫉妬をうまくコントロールしよう
嫉妬とは何か?アメリカ人の小説家であるゴア・ヴィルダがこう定義しています。
人間なら誰もが襲われるが誰もが認めたがらない、あらゆる感情のなかで最も無意味で役に立たない有害な感情
人間だれしも「嫉妬」持ったことがあるかと思います。では私たちが嫉妬をするのはどんな時でしょうか?
「自分と同じ相手」です。自分と同じレベルの方が嫉妬の対象になりやすいのです。
年齢や、職業、環境、暮らしぶりが自分と似たような人に対してです。
嫉妬することもされることも自分にとっては何の利益にもなりません。
そんな嫉妬から身を守る方法は「他人との比較」をやめることです。
メモ
もし、あなた自身がひどい嫉妬の対象とされたときは、謙虚になりましょう。謙虚さは世の中の為になり、相手の嫉妬も少しは収まるでしょう。
11 注意の向け方を考えよう
成功の一番の要因は「フォーカス」です。ウォーレン・バフェットやビル・ゲイツも口を揃えて言うことがあります。
どこに注意を向けるかが、成功を手にするための大きな要因であると言います。
私たちの生活の中にはたくさんの情報で溢れています。その中には「良い」情報もあれば「略奪」的な情報もあります。
後者は、お金や時間、などがあげられます。本書の中では「正しい注意の向け方」に対する注意点が述べられています。
・「新しいもの」と「重要なもの」を混合しないようにしよう。
・「無料」のものや「無料」のテクノロジーは避けるようにしよう・
・マルチメディアからはできるだけ距離をとろう
・注意を「分散」させないように気を付けよう
・「弱者」ではなく「強者」になろう。
情報を取り込むときはより慎重に、批判的に厳格になりましょう。
12 自分のあたまで考えよう
よく身近に存在する、コミュニティの意見が自分の意見になることが多いです。
友達や会社、先輩や家族。
果たしてそれが本当に正しいことなのでしょうか。よく考えもせずにみんなが「右だ」言うから私もそうするなんてことは無いでしょうか?
場合によってはそれが良いときもありますが、情報の錯覚をしてしまう時が人にはあります。
その出来事が「なぜそうなった」のかきちんと説明できないのにみんなの意見で納得することは私たちに「短絡的行動」を促してしまいます。
13 世界の不公平さを受け入れよう
この世の中は不平等なことで溢れています。それはあなただけではありません。みんなが同じなのです。
聖書はやら、映画や小説のなかで「善い行いは最後は報われる」というのがよくあると思います。
しかし、本書では
世界は、道徳とは全く無関係にできている。けれども私たちはその事実をなかなか受け入れられないので、学術の世界では「公正さの誤謬」という、世界は公正だと信じる人間の思い込みを表す言葉までできている。
あなたにもそんな不平等に感じた経験はあるかと思います。
その都度、気分が悪くなるのは理解できますが、良い人生を送るためにも思い切ってその「不平等さ」を受け入れてみてはいかがでしょうか?
これは失敗したときだけでなく、とてつもない成功をしたときにも有効にするべきものです。
14 形だけを模倣するのはやめよう
中身の伴わない形式主義をやめようということです。
いろいろな場面で真似をしているのは見られると思います。成功者が毎日同じ服を着れば、それを真似る。「グーグル」のオフィスで何か始めれば、他の企業はこぞって取り入れる。
確かに、良いところを真似して取り込むのは時には大切ですが、それを真似したところで同じ結果になるとは限りません。
これを本書では「形式主義」と呼んでいます。
形式は私たちが気づいていない今も社会には蔓延しています。形式にこだわることは時間を無駄にして、あなたのものの見方を狭くしてしまいます。
大切なのは成功者を真似るのではなく、成功できた理由をきちんと理解することなんです。
15 内なる成功を目指そう
本書で書いてあるのは成功とは必ずしも経済的なものだけではないということです。
「成功」をどう定義するかが重要であると言っています。
そこで出てくるのが「内なる成功」です。これを目指せば外の世界の成功なんか気にならなくなります。
まとめ
これは最強のビジネスツールでもあります。
著名人の言葉から心理学、研究をもとに人生に役立たせる方法が凝縮しています。
人間関係、お金、人生について悩みがある方は特に必見です。
この一冊があなたの人生を大きく変えてしまう一冊になるかもしれません。
言うは易し行うは難しという言葉があるように、知ることは一瞬ですが
それを行動に移すのはそう簡単ではありません。
そこで本書ではまず、「どう動いたらいいのか」そんな人生における指針が詰まった一冊になっています。
今すぐ読みたい方の為に下にリンクを貼ります。(書店にいけない方もいるのではないかとも思いますので…)
これは起業家や投資家、会社員、ビジネスマン数多くの人たちに爆破的に読まれている大ベストセラーです。
一度や二度ではなく、何度も読み返し自分の生活に当てはめてみてはいかがでしょうか!
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